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主に任天堂ハードのシステム開発を手掛ける服部氏が語るゲームハードの設計概念と外部チームとのかかわり方を指摘



主に任天堂ハードのシステム開発を手掛ける服部氏が語るゲームハードの設計概念と外部チームとのかかわり方を指摘していて、ニンテンドースイッチが生まれた背景もこうしたやり取りがあってこそですよね。


ゲーム機の性能と特徴を左右するのは「SoC」と呼ばれる小さなチップです。ゲームのなかで美しいグラフィックを表示させ、キャラクターを思いのままに動かし、豪華なサウンドを鳴らしたりといったことは、優れたSoCがあってこそ実現します。SoCとはシステム・オン・ア・チップの略称で、CPUやGPUなどがひとつのチップの上に積まれた、人で言うと“頭脳”のような存在です。

Nintendo SwitchのSoCは、アメリカの半導体メーカーと共同開発をすることになったのですが、ベースとなるものをそのまま持ってきても持ち運べるコンソールという特徴を実現することはできません。そもそも任天堂の場合は、自社でいちから独自のOSを作っていますので、半導体メーカーさんの用意するソフトをベースに開発することもできません。さらに、ゲーム機開発にはハードにもソフトにも細かいカスタマイズの積み重ねが必要です。そこで私は、任天堂のOSや基板の開発者とアメリカのメーカーさんとの間に立ってSoCの仕様策定のまとめ役として関わることになりました。

アメリカのメーカーさんはもともと、高い映像表現向けの半導体開発は得意でした。しかし、Nintendo Switchは携帯モードとTVモードという全く異なる性能要件を任天堂が考えるバランスで両立させる必要があり、新たな技術的挑戦をしてもらうことになりました。ゲーム機には高い映像表現能力が求められるのは当然ですが、たとえばスマートフォンの場合は処理に応じてOS が自動的に性能を変化させ、バッテリーの持ちをよくしています。

でも、それと同じようなことをゲーム機でやってしまうと、いよいよボス戦だというタイミングで動きが遅くなることもあるわけで、それは絶対に許されないことだということを、まずはメーカーさんに説明するところからはじまったのです。そして、電力を抑えつつ性能を絞り出す方法やドックへの付け外しをスムーズに実現するための方法などをOS開発者と一緒にあれこれと議論を重ねました。


背景にある情報もできるだけ共有
そのメーカーさんとやりとりをするなかで感じたのはコミュニケーション文化の違いです。日本、とくに任天堂は、場の空気を読むハイコンテクストの文化だと思いますが、アメリカではいろんな国から集まった人たちが一緒に働いているということもあって、ちゃんと言うべきことは全部言わないと伝わらないし動いてももらえないローコンテクストの文化なんです。ですから、誤解や齟齬が生まれないように、私たちの背景にある情報もできるだけ共有するようにして、両社の設計思想レベルからすり合わせながら仕様策定をするように心がけました。


そもそも私は、任天堂に入社したときはほとんど英語ができませんでした。ところが、海外のエンジニアとのつきあいを続けていくなかで、実用英語を身につけていったんです。私の仕事は通訳ではないので、ハードとソフトの境界にあるSoCをどうするかを海外のメーカーさんと任天堂のハードとソフトのチームの間に立って、お互いが抱えている問題をうまく解消しつつ、システム全体が最適になるようにもっていくことが重要でした。

それに私は、SoC設計のスペシャリストでもOS設計のスペシャリストでもありません。ですが、私は浅くではありますが、ハードとソフトのシステム全体の幅広い知識を学んできて、だからこそゲーム機の“頭脳”であるSoCのまとめ役ができたのだと思っています。また、この仕事を通じて、最新の技術動向など、広い範囲でいろんな知識が得られますし、知識欲が満たされるという点でも、とても満足しています。そして、多くの海外のエンジニアと親しくなれたことは、最高の想い出です



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服部氏はニンテンドースイッチ、ニンテンドースイッチライトにもかかわったキーマンの1人であって、スイッチの青写真を描いた構想を共有していた人ですね。

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